長万部局 国道37号線の静狩峠から長万部の街が遠くに見えますが、街並みの真中あたりにストロボみたいに発光している鉄塔が視認できます。最初見た時は中波ラジオの送信所ではないかと思ってましたが、ラジオ局にしてはこの辺りで該当するものはありません。場所的には東京理科大学長万部校舎の隣にありました。後日地図帳を見ると「長万部デッカ局」と記載されており、その後幾度か行って見ました。

長万部局全景  見るのはいいのですが、はてデッカとは?と疑問がわき以前このコンテンツを作成した時に「勉強しておきます」などど書いてしまったのですが、一向に進んでいません。ちょっと古い無線航法の本にちらっと書いてあるだけで(…といっていい訳中…)、100kHz程度の電波の送信所ということで止まってます。この付近の波長は約3,000mで単純に考えて接地型空中線で750m高もの鉄塔になってしまいます。しかしながら鉄塔は下の図にある様に常識で考えられるものに収まっています。鉄塔は小高い丘の上に建ってます。画面向かって左の方に理科大があり、手前の方は畑か牧場です。

長万部局案内
 折角近所まで行ったのですから、案内看板を収めてきました。送信所に行く道は鎖で行き止まりになっており、その脇に下の図の様な看板がありました。
 送信周波数は71.4380kHz、出力1.2kWとあります。また建物紹介のコイル舎ってのもすごそーですね。コイルがまるまる建物の中に置いてあるのでしょうか?最近小型の無線機(携帯電話とも言います)のチップ部品しか見てないのでちょっと想像し難いです。

 この案内板の地図を見ると東北チェーンというのが観察されますが、現状はすでに存在しません。このチェーンの南に位置する福島県のおおたかどや山送信所が昨年から運用されているおおたかどや山標準電波送信所になっています。ここより低い40kHzですから、もっとでかい鉄塔になっていると思われます。また電力も10kWとか。おかげで北海道千歳市でも十分に受信できる様になりました。詳細は日本標準時グループのホームページへ。これによると短波JJYは今年度一杯で廃止ですね。


ここの文章、写真は以前掲載したものに一部変更を加えたものです。

初稿:1998.06.17(「以前掲載したもの」作成日)
改定:2000.10.27(「一部変更」の日 上記最後の段落「昨年から運用」「短波JJYは今年度一杯で廃止ですね。」の部分)
訂正:2015.11.20(JJYへのリンク訂正 また、短波JJY 10MHz他は2001.03.31に廃止されました。)

…かなり長期間放置申し訳ありませんでした。

ひとつもどります